少し前に『THE FIRST SLAM DUNK』について書いたブログ、痛恨のスペル間違い(!)などもありましたが、内容はなんか珍しいことを言っていたらしく、わりと読まれたようです。
で、PLANETSの批評座談会を見たら、石岡さんが「『THE FIRST』は宮原監督の『ポッピンQ』リベンジである」と指摘していたのですね。
自分はかつて『ポッピンQ』について、揶揄的な打ち出しをしつつ「内容はすごくポテンシャルがある」というような批評ブログを書きました。世間の揶揄的な風潮に乗っかりつつ密かに「応援」する気持ちもありましたが、これがはてなブックマークでバズり、そのため制作者のみなさんに大変申し訳ないことにGoogle検索で長年上位表示されていて、今でも一定の流入があります。
このブログを書いたのは2017年ですが、正直、当時は「Webマーケってどんなもんやろ?」という腕試しの気持ちで、万バズを狙ってブログを書いているところがありました。たしかに狙い通りに行った記事はいくつかあります。ただ、そういうアテンションを集める手法にだんだん忌避感を感じるようになり、今はなるべく、そういうことはやらないようにしています。自分もまあ制作者の端くれではあるので、少なくとも制作者が一生懸命作ったものに対して一定のリスペクトはあるべきだと思います。
例の記事については、出したものは出したものですし、消すのも何か違うので、そのままにしていました。それと、自分の申し訳なさを癒やすためかもしれませんが、『ポッピンQ』関連のクラウドファンディングが出たらお金を出すようにはしていました。それで今回、『THE FIRST』のエンドロールで宮原監督の名前が載っていたのを見て、他人事ながら「おお〜!」という気持ちにはなりました。
多くの人が関わり、多くのお金が動くプロジェクトで筆頭に名前が出るというのは、成功すればいいですが、世間から「失敗だ」と言われることは我々の想像以上にダメージになることだと思います。
自分もネット上で情報を扱う仕事をしていて思うのは、ある強烈なダメージに晒されると、それがずっと尾を引くということです。たとえばプロ野球選手の筒香嘉智について書いた記事は、その負の側面に何か一石を投じなければという、謎の義務感から書いたものでした。
ちなみに自分も「万バズ」的な記事を書いて不特定多数の人から悪意をぶつけられることがあり、その意味では「自分もちゃんと燃えている」というところはあります。
何か伝えたいこと、言いたいことがあるとき、ある程度のアテンションを集める工夫は必要だと思います。しかし、アテンションを集めすぎると自分ではコントロールできないものになってしまいます。無闇に目一杯のアテンションを集めればいいというものではなく、自分が対応可能な範囲にコントロールできるように、情報発信の仕方を工夫する。経験を重ねれば、そういう技術を多少なりとも身につけていくことができるのではないか、と思います。
で、例の『ポッピンQ』ブログ。いまだに一定の検索流入があり、自分が力を入れて書いた記事ではあるし、消すのも違う……ということで、解決策として「有料化する」ということにしたいと思います。販売価格は220円です。無料で全部見られる状態は解消でき、ペイウォールがあれば検索流入もだんだん減るのではと思います。なお、今すぐこれで売上が立つとは思えませんが、万が一もし僕に少しお金が入れば、映画やアニメなどのコンテンツ課金に使わせていただきます。
こうやって「万バズ」を狙う若いライター、ブロガー、今だったらYouTuberなどはまあ多いと思います。自分も気持ちはわかるし、やるべきでないとも思いません。反省して学んでいけばいいんじゃないの、とは思います。
で、自分的にはこの『ポッピンQ』ブログは、クローズドにする良いタイミングかなと思いました。
引き続き無料のブログも書きますし、有料のものも書きますので、よろしくお願いします。
(了)
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