社会科学、政治、哲学などについて。

国防婦人会と千人針カルチャー
最近、「文化系のための野球入門」を書く上での前提知識として必要なので、戦前の社会背景に関する勉強がちょこちょこと進んでいる。もっとも、連載で使えそうな記述はそっちに回すので、このブログで書いているのは「さすがにこのトピックは関係なさすぎる...

高森明勅『「女性天皇」の成立』、内館牧子『女はなぜ土俵にあがれないのか』を読んだ
連載「文化系のための野球入門」で、「伝統」というのものへの向き合い方、その進入角度についてヒントを得たく、高森明勅『「女性天皇」の成立』、内館牧子『女はなぜ土俵にあがれないのか』の2冊をざっと読んでみた。以下、備忘録である。
高森明...

イランでのカウチサーフィンの思い出
今回はイラン滞在中に何度か活用した、カウチサーフィン(Couchsurfing)というSNSサービスの思い出について書きたいと思います。カウチサーフィンは2004年に始まったサービスで、海外旅行などをする人が、他人の家に宿泊させてもらう...

中東のトイレに適応した身体で考える
今回は、中東や、南アジア、東南アジアでも見られ、「イスラーム式」とも言われることのあるトイレについて書いていきたいと思います。和式の便器のようにしゃがむタイプですが、 和式トイレ便器の前方にあるドーム型の覆いの部分がないものだといってよ...

企画協力と対談パート構成を担当した『共感という病』(永井陽右著、かんき出版)が発売になりました。
永井陽右『共感という病』が7月16日に発売されました!
企画協力と対談パート構成を担当した、テロ・紛争解決活動家、永井陽右さんの著書『共感という病』が、2021年7月16日にかんき出版より発売になりました。
かんき出版さんから...

シャフレ・レイの聖廟
テヘランから日帰りで行ってちょっとした旅行気分が味わえるところにシャフレ・レイがあります。ここはシーア派の巡礼地でもあるのですが、私がテヘランに住んでいた時にも何度か訪れていました。今回はシャフレ・レイについて書きたいと思います。
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イランのタクシー事情とSnapp!の登場について
今回はイランでの市内交通の有力な手段でもある、タクシー事情について書きたいと思います。
私がイランを最初に訪れたのは2010年で、留学生として滞在をしたのは2013年から2017年までで、その後短期滞在を繰り返しているという感じ...

キャバーブ道修行
今回は、イランの代表的な料理であるキャバーブについて書きたいと思います。「キャバーブ道」なるものがあるわけではありませんが、イランでイラン人と一緒に生活して学んだキャバーブを焼く技術についてのコツなども紹介できたらと思います。
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不良性について
先日、公園で運動していたら、中学生ぐらいの男子数人が広場を占拠してスケボーをし始めた。公園は自由に遊びに使っていい場所だし、別にスケボーが迷惑だとは感じない。ただ、スケボーっ子たちが遊び始めると「ここ、俺らが占拠するんで」みたいなオーラが...

テヘランで家を借りた話
前回は寮生活の話をしましたが、今回は家を借りた話をしたいと思います。
テヘランで家を借りていたのは約二年間で、二つの家を一年ずつ借りました。どちらもテヘランの中心部よりもやや南西にあるエリアで、一般にガルブ(西)と言われます。
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イランでの寮生活
今回はイランの寮生活について書きたいと思います。
私がイランに滞在中に寮に住んでいたのは、語学学校に通っている時と、テヘラン大学に通い始めた一年目でした。
語学学校時代に住んだ3つの寮
語学学校に通っていた時に...

イランでのキャンパスライフ
今回は、テヘラン大学での学生生活について書いていきたいと思います。
テヘラン大学はテヘランの真ん中とも言える、エンゲラーブ(革命)広場のそばに本キャンパスがあります。ここは神田神保町のような本屋街でもあります。私が所属していたの...

日本人である僕が、ペルシア語をどうやって学んだのか? 語学学習の方法とプロセスについて
今回はペルシア語の学習について書きたいと思います。ペルシア語は現在、イランやアフガニスタン、タジキスタンの公用語であり、周辺の一部の国でも話されています。
私はイランで人類学をやると決めたので、ペルシア語は必須でしたが、学部時代...

遠くでもあり身近でもある世界、イランについて/を通じて、考えるということ
私は、谷憲一と言います。現在一橋大学の大学院で博士論文を執筆中です。文化人類学を専攻していて、イランのシーア派の宗教儀礼について研究をしています。
人類学のフィールドワークは、論文のデータを集めるための方法ということを超えて、論...

SNSでの「シェア」という行為を考える
最近、僕(中野慧)の個人ブログであったこの「にどね研究所」で、僕ではなく栄藤(仮名)なる人物が謎の哲学書評連載をしています。彼は20代の編集者・ライターなのですが、「書く訓練をしたい!」ということで相談があり、しかも「哲学について知りたい...

「諦め」でも「欺瞞」でもない差別感情の扱い方
どうも栄藤です。前回に引き続き、哲学書を読んでその感想や考えたことを書いていく連載(?)を進めていこうと思います。
今回読んだのは、中島義道さんの『差別感情の哲学』です。
努力していれば石原さとみと結婚できていたのか
この本で取り扱う...

國分功一郎『暇と退屈の倫理学』を3回読んで、暇なき退屈で苦しまずに生きる方法について考えました。
こんにちは、栄藤です。
哲学の「て」の字も知らない私が、哲学書を読んで感想文的な記事を書いていくという連載の第2回となります。今回の課題本は、國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』です。
現代に蔓延する「暇なき退屈」
この本...

安倍晋三は大衆の鏡像なのか?青木理『安倍三代』
青木理さんの『安倍三代』の文庫版を読んだので、ざっくりと感想です。
読もうと思ったきっかけは、AERAdotに掲載されていたこの記事。
「悲しいまでに凡庸」だった青年が日本政治の頂点に君臨し、この国の姿を変容させるまで 安倍晋三氏のルー...

大学でちゃんと勉強してない人
上野千鶴子の東大入学式での祝辞がバズっている。
平成31年度東京大学学部入学式 祝辞 | 東京大学
社会学や女性学の蓄積を踏まえた、社会に向けたメッセージ性の強いものになっている。メディアの報道では、好意的なものが多い。...

受験秀才は何が得意で、何がダメなのか。ストリート・スマートと大学での「学問」の価値
最近、改めて「学歴がある」ということの価値を考えることがあった。
以前、勝間和代氏がこういう分類をしていた。
受験秀才=アカデミック・スマート
起業家タイプ=ストリート・スマート
その定義に即して...