ハウス・オブ・ザ・ドラゴン 4話ざっくり感想:「愛子さまを争奪する血まみれの花より男子説」がより強まる

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なんでそんなに複雑なことになっちゃうの……? 

前回、「『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は、愛子さまを奪い合う血まみれの花より男子」説を唱えたが、わりと本当にそうなってきてしまった。レーナー・ヴェラリオンが本当はどんなやつかは来週以降、明らかになるでしょう。

『ゲーム・オブ・スローンズ』って、最初に多くの人が嫌なやつ認定したであろうジェイミー・ラニスターがグングンと株上げたりとか、キャラクターの第一印象が変わっていくドラマで、そこが面白いと思うんですが……。

マット・スミス演じるデイモンは、最初の印象はダメだったけど3話で急速に株を上げて、4話では完全に不思議ちゃん枠になっていったというか。まあなんとなく、基本はいいやつなんだろうけど難解な性格している感じかなと。

そしてアリセントは、3話までは「お前シスターフッドじゃねーじゃん!」と思いきや、「いやまじアリセント、俺らのシスターでは…?」という感じになっている。

しかしオットー・ハイタワーは切ない。諫言をしっかりやる忠臣なんだけど、こういう結果になる、と。これは『鎌倉殿の13人』にも大いに言えることだと思うんだけど、原因はヴィセーリス王とのコミュニケーション不足。そりゃ普通に考えたら、オットーはエイゴンの即位を願ってるって思われるだろうし、「でもそんなことないっすよ、安心してください、私は陛下の望みどおり、レイニラ様が後を継げるよう全力尽くします」ってことをしっかり言っておくべきだなと。

しかし、イギリスとかはそれこそ女王に慣れてるのに、ターガリエン王家は本当に日本の天皇家みたいですね。女性、女系天皇はダメだと。現実の日本では、こういう差別的な構造が皇室制度とかには組み込まれてて、でも皇室自体が前時代的なものってことでリベラル論壇の話題にはしてもらえず、孤立無援な皇室女性は不憫だと思うし。

でも、国の根本(日本国憲法第一条は天皇に関する規定になっている)で、そういう差別構造を温存してるってことが、いろんな社会問題の根っこにあるんじゃないかな? ということを改めて思いました。こういう構造ってイギリスとかだとすでに崩れていると思うんだけど、アジアだと家父長制が強固なので、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』はむしろアジア的な話な感じがします。まあ高森明勅氏によれば、それすらも「中国的」なものであって、もともと日本列島は男系でも女系でもない「双系社会」だったとのことですけど。

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』では出産、結婚、自己決定の話がかなり出てくるし、フェミニスト批評的な部分は抑えつつ、それだけに収まらないようなシナリオ作りをしている感じがしますね。

さて今日は、引き続き今持っている原稿を進めないと…!昨日やってみた20分タイムアタック、わりとありかも。朝ごはんを食べた後、タバコを吸わずにいきなり20分タイマーで仕事を始めてみたわけです。そうすると、「20分、長えな…」と感じるわけですが、一応やりきれば20分終わったあとはいったん落ち着いてOKとすると、ペースが作りやすい感じが。やっぱりタバコタイムは仕事のスターターとしてはダメで、仕事のスターターは仕事にしたほうがいいかもしれないなと。

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『ゲーム・オブ・スローンズ』と多極化する世界、そしてアカウントプランナーの成長について | 株式会社LIG(リグ) →2020年9月の記事です。会社のブログなので、謎に会社の広報コンテンツにくっつけて『ゲーム・オブ・スローンズ』について語るという暴挙に出ています。Google Discoverにピックアップされたこともあり、かなり多くの人に読まれたらしいです。

編集者、ライター。1986年生まれ。2010年からカルチャー誌「PLANETS」編集部、2018年からは株式会社LIGで広報・コンテンツ制作を担当、2021年からフリーランス。現在は「Tarzan」(マガジンハウス)をはじめ、雑誌、Webメディア、企業、NPO等で、ライティング・編集・PR企画に携わっています。
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