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大江千里に入門しようと思います。そして「ニューミュージック」という言葉について | にどね研究所

大江千里に入門しようと思います。そして「ニューミュージック」という言葉について

音楽

以前、新海誠監督のアニメ作品について、偉そうに&めちゃくちゃひねくれた目線でこんな記事を書きました。

やっと落ち着いたので『天気の子』の話する
『天気の子』はもう3ヶ月前、7月19日に公開された。僕はその翌日の土曜日に観てきた。そのときにざっくり感想は書いていたのだが、ネット上で喧々諤々の議論が起こっていたので、そこに参加するようなことは面倒だと思い、記事を仕上げるのをほっぽってお...

いろいろごちゃごちゃ書いてますが、要は僕、『言の葉の庭』が大好きなんすよ。素直に言えばいのに……。で、映画もいいけど、テーマ曲の、秦基博の歌による「rain」 が最高なんですよね。

ふと、大江千里に入門したいと思ったら…

そしてこの「rain」という曲は、大江千里のカバーなわけですね。それで、ふとTwitterでこんなことをつぶやきました。

そしたらなんと、教えてくれる方が…!

お二人とも、ありがとうございます!

さっそくApple Musicでダウンロードしましたので、これからじっくり聴いてみようと思います。

日本のポップミュージック史をもっと知りたい

大学生の頃、「ポップカルチャーに関することをいろいろ知りたい!」と思って、楽しく研究していました。特にポピュラー音楽が好きで、いろんな音楽聴いたり、文献読んだり、渋谷のタワレコ行ったり、フェスとかライブにもたくさん行ったり。

ただ、あんまりJ-POPのことを歴史的に教えてくれる本がなかったんですよね。雑誌はいっぱいあるけれど、当事者に近すぎて俯瞰的・批評的に理解できるものでもない。

なので本をいくつか読んだんですが、なんとなく記憶に残っているのはこのあたり。

はい、来ましたね、基本書。ただ、音楽の趣味と、人格類型が紐づくという、マーケティング的な話のほうが印象的です。歴史を知り、文化を知るという感じではなかったかな。

ただ、この本を読んで「ニューミュージック」という言葉を知りました。

知ってます? ニューミュージックって言葉。

僕は86年生まれですが、このへんの世代から下の人はほとんど聞いたことはない、もしくは何のことか意味がわからないのでは、と思うんです。

僕のざっくりとした解釈では「J-POP」という言葉の前身のひとつ――だと思います。60年代の、社会派の「フォーク」を発展的に継承したもので、社会性を弱めて、都市に暮らす若者たちの楽しげな風景を切り取る、というものだと(僕は)理解してます。

イメージ的には、荒井(松任谷)由実、井上陽水、山下達郎、大滝詠一、松田聖子、松本隆、オフコースそして小田和正、竹内まりやあたりでしょうか。

……といっても、これはよく知らない、半可通のイメージです。

※大滝詠一や松本隆みたいなはっぴいえんどのメンバーをニューミュージックに加えるのは時系列が逆なんじゃないかという気がしますが、そのあたりの細部にまで定義を入り込ませると何も書けなくなるのでご容赦ください(笑)。

J-POP、バンドブームの影響のほうが強い説

いまのJ-POPや、日本のバンド音楽などは、どちらかというとニューミュージックよりも、いわゆる「バンドブーム」のほうの影響を強く受けているのではないかと感じます。

バンドブームってのはざっくり説明すると、80年代後半にいっぱいバンドが出てきて売れたってことです。(すごい、超絶ざっくりした説明)

Wikipediaに代表的なバンドが列挙されていました。

BOØWY、HOUND DOG、レベッカ、Red warriors、TM NETWORK、BARBEE BOYS、BUCK-TICK、ZIGGY、SHOW-YA、米米CLUB、プリンセス・プリンセス、爆風スランプ、LINDBERG、JITTERIN’JINN等の台頭による、1980年代終盤から1990年代前半にかけて(アイドル、ヒットチャート番組の衰退と入れ替わるようにして)起こったロックバンドの一大ブーム。特に、THE BLUE HEARTS、UNICORN 、JUN SKY WALKER(S)、THE BOOMの4グループは「バンド四天王」と呼ばれている。1991年には歴代最高の510組のバンドがメジャーデビューした。時期的には概ねバブル時代とほぼ重なる。

出典:バンドブーム – Wikipedia

で、あとはXを発火点とするヴィジュアル系ですね。あ!そういえば!ヴィジュアル系に関しては、僕が企画・編集に関わりました、V系の歴史を総括する『すべての道はV系に通ず』が、シンコーミュージックさんから刊行されています。内容がモリモリ増強されていて、文化史的にも残っていくであろう本になっていて、素晴らしいですね。

さて、J-POPといえば僕のなかでは90年代のtrfや安室奈美恵、globeなどのTKプロデュース、ミスチル、GLAY、ラルク、ジュディマリ、スピッツなどのバンド勢、あとはジャニーズやハロプロなどのアイドルという感じです。

でもここに、ニューミュージックの影響ってあんまり強くない気がします。唯一?というべきか、明らかにニューミュージックの影響下にあるのはKinki Kidsぐらいではないでしょうか?(吉田拓郎プロデュースとか、山下達郎とか松本隆もがっつり関わってましたし)

で、急に現代に話を戻すと、ここ2〜3年で「シティポップ」なるものが注目されていますよね。ここ1年でディスクガイド本とかも立て続けに出てます。Suchmosとかもあるだろうし、あとは「チル」の概念の普及でしょうか。こちらは、わりとニューミュージックの系譜なんじゃないかという気がします。

バーっと書いてきて着地点がわからなくなってきました(笑)。

まあ要は、日本のポップミュージック史のことをもっと知りたいなぁ、ということを思っています。そのなかでも、ニューミュージックって、現代にその意義がうまく受け継がれていない感じがしていて。

なので、ニューミュージックが流行していた頃をリアルタイムで知るかたは、SNSでもリアルでも、ぜひいろいろ教えていただけますとありがたいです!これからいろいろ勉強していきたいなと思います。

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※アイキャッチ画像は大江千里『Sloppy JoeI&II』より。

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