来るべき時に備えて体力をつける――「根性論2.0」という思想について(おまけ:『ゴジラ-1.0』感想)

(Do) Sports

最近毎日運動をしていて、昨日で連続32日目になりました。やっている運動は、主に自重トレ、ランニングなどです。以前Podcast上でランニングに異を唱えたりしましたが、最近は素朴にやっています。

運動がいいなと思うのは、冬だと素朴にカラダがあったまるということです。自分は男性でありながら妙に冷えやすい体質なのですが、走るとカラダの芯から発熱するので寒さがあんまりつらくなくなります。これはアホみたいな話なんですが意外と重要だなと。昔の「寒いなら乾布摩擦しよう!」のように「寒いなら運動だ!」という根性論になぜか回帰しています。で、根性論って意外と面白いなと思ったのです。

ネオ体力主義

僕はいま、エレベーターなしのマンションの5階に住んでいます。最初は「マジかよ」って思っていたんですが、すぐに「一段飛ばしで走って登ると一瞬で5階に到着する」という事実に気づいたんですね。アホみたいな話なんですけど。うちのマンションの階段はエレベーターありのマンションと違って非常階段みたいな作りではなくコンクリートなので、ガンガン走って問題ないです。あとうちのマンションはすごく工夫された作りで、階段を駆け上がっていてもほとんど他の人と遭遇しないので、安全性もそんなに問題ないんですよね(もちろん走って上がるときはまわりに十分注意しますが)。

これを応用して、今は東京で地下鉄から地上に出るときも、だいたい走って上がっています。みんなあんまり実感ないかもしれないですが、階段って超すいてるんですよ。エスカレーターの列に並ぶ必要もなく、ひょいひょいっと上がっていくと一瞬で地上に着くわけです。もちろん、多少疲れはします。でも、結局は慣れです。それに「いい運動になったな」と思えばよく、事実それはそのとおりなのです。こうした考え方を「ネオ体力主義」と名付けたいと思います。

この思想をさらに応用して、ここ1ヶ月は「毎日運動してみる」を実践していました。毎日5分でもいいから走る、自重トレをする。ちょっと前まで「有酸素運動は20分以上やらないと効果ない」とか言われていましたが、ターザンによればその説は最近科学的に否定されていて、ほんの少しでも運動効果はあるそうです。健康や運動関連の情報は日々アップデートされていて、今までと180度違う話がどんどん出てくるんですよね(たとえば15年くらい前まで乳酸は疲労の原因物質と言われていましたが、今では疲労回復を促進する物質という説に変わっています)。

1ヶ月毎日運動を続けるための工夫(?)

ここ1ヶ月の目標は「毎日運動を1ヶ月続ける」ということ。やっているのはランニング、自重トレ、素振り(外に行くのが面倒なので室内でやります)、シャドーなど。素振りやシャドーは5回でもいいのです。これを続けるコツですが、寝室にスウェットと運動用のTシャツを置いておきます。運動用のTシャツはパジャマを兼ねていて、前日夜に寝るときに着たシャツを、洗濯せずに次の日の運動に使い、運動が終わったらランドリーボックスにポイッと投げるだけです。そうするといつもキレイなTシャツで寝られます。

あと、ランニングをするときの格好として、ランナーが冬ランでやりがちなタイツ+短パンって僕はあんまり好きではなくて、長ズボンタイプのスウェットを使っています。これは日常着から運動着に着替えるときに1ステップで済むのですごく楽です。タイツ+短パンって2ステップあるし、タイツを洗濯して常備しておくのも面倒なのでこれでいいかなと。

あと、家の鍵は閉めず、スマホも持っていかないことが多いです。少し走って、少し自重トレをやって、パルクールの基礎運動をするだけで、「今日は疲れてるな」と思ったら5分で帰ってくることもあるので、スマホでラジオとか聴かなくてもいいし、鍵も要らないかなと。鍵を家に置いて出かけると「早く帰らなきゃ」という気にもなり、運動をダラダラやらない効果があるのです(これを公言するのもどうかと思いますが、いま僕が住んでいるエリアは体感治安がかなりいいので……)。

あと、ランニングもいろいろあって、ジョギングレベルの強度のローパワー(肺活量を鍛える)、5割ぐらいの力を入れて走るミドルパワー(筋持久力をつける)、8〜9割の力で走るハイパワー(=ダッシュ。筋力を鍛える)という3つの種類で分類して考えているのですが、体調によってこの3つを組み合わせたり、ローパワーしかやらなかったりという日もあります。10割で走るのは、本当にやりたいとき以外はやりません。個人的には、HIIT(高強度インターバルトレーニング)は、ケガの危険性もあるしキツすぎて続かないのであまりおすすめしません。ただ、筋トレとランニングを組み合わせて運動する発想は取り入れています。

毎日運動をするとどうなるか

まだ1ヶ月なので人生観が変わるほどの変化があるわけではないですが、根性のMAX値が上がってきた気がします。自分はやや特殊な自意識を持っており、学生時代に野球など体育会系文化に親しんできたからこそ、根性論的なものに対する過剰なまでの忌避感がありました。結果、「自分には根性が期待できない」と思うようになっていったのです。ところが、人生には根性を発揮しなければいけない瞬間がある……。

そもそも体力ゲージがMAX100だとして、80や90のときって、多少の面倒くさいこともスッとできるわけです。だけど体力ゲージの残値が10とか20だと、面倒くさいことを後回しにして、だんだんつらくなっていく……そういうのはあると思います。でも、MAX値を上げれば、多少生活が忙しくても「疲れていろいろアクティブにやる気が起きない」ということに陥りにくいのかなと。

あとは、回復力が次第に高まってきた感じがあります。がーっと仕事をしたりすると、翌日再起不能、みたいなことがあるわけです。1日集中してやったら、2日休んで回復に充てないときつい、みたいな。でも毎日運動したりすると、回復も早くなってきているような気がします。高校野球とかは週6がデフォルトで、あれは若かったからできたと思い込んでいたんですが、実はそれは単に慣れの問題だったのでは? ということを、なんとなく感じ始めています。

「運動は週2〜3ぐらいしましょう」とトレーナーはよく言いますが、体力的な休みを与えて何もしないのは人間の可能性をせばめているかもしれません。1日5分を毎日やる、こういう選択肢もありなのでは? と思います。「元気があれば何でもできる」は意外と真理なのでは、という気がしてきています。

根性論2.0

こういった発想を「根性論2.0」と名付けてみたいのですが、この発想は運動以外にも取り入れたいのですよね。たとえばあるテーマについて「毎日書く」というのは、これまで何度も挫折してきたのですが、毎日運動の感覚をいったん入れることができたので、次は進行中の野球本にも取り入れていければ……と思っております。次の編集者との打ち合わせまでに土産を作らねば……!

今回はここまでですが、有料部分では最近見た・読んだコンテンツについて少し感想を書くパートにします。今回は『ゴジラ -1.0』についてです。

[おまけ]『ゴジラ-1.0』:期待外れの本土決戦––『永遠の0』『ラーゲリより愛を込めて』との比較から

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