インボイス制度に関する雑感

雑記

インボイス制度導入により、適格請求書発行事業者の登録申請をしようかなと思って調べていました。

そもそも、インボイス制度が何なのかよくわかっていないのですが、これは単に請求書に「私、適格請求書発行事業者です」って表示するだけじゃなくて、そのためには課税事業者になる必要があって、課税事業者になると今まで払っていなかった(僕は免税事業者なので)消費税を、納付する必要があるみたいですね。

消費税納付ってやり方がわからないんですけど、それはあとで調べるとして、フリーランスの場合、請求書に10%の消費税を上乗せしていたのが実際に納付まではしなくてよかったのが、それを払わないといけないとなると、売上の大体10%を払わないといけなくて、まあ月収1ヶ月分ぐらいを新たに税金に納めないといけなくなるみたいです。

えっ、けっこうキツくない?

とも思いました。ムカついたので、とりあえずChange.orgのインボイス反対署名に署名し、「STOP!インボイス」署名のTwitterアカウントをフォローしときました。

そもそも消費税もらってるのに払ってない問題

なんかそういうならわしなので、取引先には本体価格+消費税を請求してます。でも免税事業者なので、消費税は納付はしていない……。たしかにこれはおかしいと思っていました。どうも世の中では「益税」とか言われているらしいですね。フリーランスのやつらはズルしている!と。

まあ言われればそうなのですが、特に法的に問題があるわけでもないし、もらえるものはもらっておこう精神でしたが、世間的には許せないという人もいるらしい。政府的には、消費税をちゃんと納付している会社とかと比べて、税負担の公平性を欠くということでインボイス制度が導入されたようです。

諸行無常……

南無三。

「起きていることはすべて正しい」「置かれた場所で咲きなさい」とも言われるので、特に廃止とかなければ、大人しく従わざるをえなそうです。

メタに考える

すごくメタに考えると、そもそもここ数年で行われた消費税アップは、消費を鈍らせただけで、税収は上がったけど日本経済に打撃を与えた、みたいな見方が経済学的にもできる、という記事を、以前読んだ覚えがあります。

一方で、中小企業はちゃんと法律どおり納税をしているけれど、大企業になればなるほど法人税の実効税率が低くなるような税金対策をしている、という話もあります(「トヨタ 法人税 実効税率」とかで調べてみてください)。

つまり、日本は大企業には甘くて、インボイス制度で今まで甘かったフリーランスを締め付けていき、中小企業にはもともと厳しい、みたいな感じですかね。

政府的なノリ(?)では、

中小企業→すでに征服済み

フリーランス→インボイス制度で撃破!

大企業→まだうまく手出しができない…ぐぬぬ

的な感じなのではないかと思います。

大企業の法人税実効税率の話は、共産党とかもけっこう追求していますよね。しかしまあロビイング能力も高いのであまり手出しができない、というところもあるかなと思います。フリーランスは別に業界団体とかもそれほど組織されていないですし、ロビイング能力も低いですね。コロナ対策で、ロビイング能力の高くない外食業界が見せしめ的に締め付けられたのも同じような構造に起因していると思われます。

政府が期待するイノベーションという意味でも、フリーランスって別に新しい産業とかをすげー勢いで起こすとかはないので、そこにわざわざ目をかけてあげる必要性もないのでしょう。もっともフリーランスは、多様な働き方という意味では(広い意味での)イノベーションの担い手ではあると思うのですが、経済的には存在感がすごいあるというわけでもない、雇用を生み出しているわけでもないですしね。

政府に支援されるには、SDGs的な社会性とか、雇用を生み出しているか否かというのがおそらく大事なのかなと思う次第です。

あと、消費税によって景気が冷え込んだというのは実感的にあるわけです。僕は高校生の頃、「年金問題の解決には、世代間で公平負担される消費税増税が必要なはずだ!」などと思っており、英作文でそういう論旨を書いたら先生に「そうは言えないはずだ」と軽く注意された記憶があります。ところが世の中はその高校生の英作文そのままに進んでいきました。

今思うのは、消費税というのはいわゆる逆進性が高く、生活困窮者の生活を圧迫するわけですね。だから消費税にはそれほど期待しないほうがよく、累進課税や資産課税のほうがいいです。しかし高所得者や資産家はロビイング能力が高いのでそこを政府は攻め込めないので、こうなっていると。富の分配をどうするかは、もう少し国民のあいだでの議論を高めたほうがいいように思います。

あとは、結局景気がよくならないと税収も上がらない。税収が足りないから増税をしようというのは順番として単純すぎる気もします。そもそも現代貨幣理論(MMT)のような考え方も出てきているので、そもそも税収は本当に足りていないのか? も、国民レベルで議論したほうがいいと思われます。

そしてもうひとつは新規産業の育成ですね。それをどうするのか。このあたりは政府もいろいろと考えて手を打っているみたいですが、根本的には「お上が〜」という日本の国民の体質が変わっていかないと、このあたりの問題はよくならないと考えられます。コロナでのマスクいつ外すの問題でも、お上が言い出してようやく動き始めた(それでもほとんど動いていないけど)わけで。

自分的には、収入が減るのはムカつくはムカつくので、反対署名や反対運動にも協力しようと思っていますが、やはり本質的には「お上ではなく自分でいろいろと考える」「新規産業創出やイノベーションに貢献できないかを考える」ということをやっていかないといけないのかなと思います。(了)

アイキャッチは、このあいだ立川に行ったときに、多摩都市モノレールが頭上を走っていてカッコよかったので撮ったやつです。立川は学生時代よく行っていましたが、今見ると近未来のディストピア都市というか、平壌とかウランバートルみたいな感じでカッコいい街だなと思いました。

編集者、ライター。1986年生まれ。神奈川県出身。一橋大学社会学部卒、同大学院社会学研究科修士課程中退。雑誌、Webメディア、PRコンテンツ等の制作を経験し、2021年からるろうにとなりました。PLANETSで「文化系のための野球入門」を連載中です。
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