PLANETSの連載〈文化系のための野球入門〉最新回、「野球文化を創った冒険SF小説家・押川春浪は、なぜデビュー作で「大日本帝国万歳」を唱えたのか?(前編)」が公開されました。

江戸東京博物館の凌雲閣模型の写真 お知らせ

連載「文化系のための野球入門」の最新回が公開されています。

ブロマガ:https://ch.nicovideo.jp/article/ar2085930
note:https://note.com/wakusei2nd/n/n71492100cd13

前回から引き続き、押川春浪と安部磯雄を中心に書いていっています。この回のメインは作家・押川春浪の創作の背景と、彼がなぜ一見「愛国的」に見える小説を書いていたのかを、デビュー作『海底軍艦』から読み解いています。

日本野球の精神主義を形作った人物といえば早稲田大学野球部初代監督の飛田穂洲なのですが、その飛田の師匠格に当たるのが押川春浪と安部磯雄です。飛田の精神主義的野球観の背景には、師匠筋の押川・安部の思想に対するある種の「誤読」がある、と僕は考えています。

また、押川と飛田に共通するものとして、アイデンティティポリティクスという要素は外せないと考えられます。ただし、安部磯雄の言説や行動にはアイデンティティポリティクスの要素は薄いです。

こういった様々なベクトルを読み解くことで初めて、「日本野球の思想」が見えてくるはず。

ということで、この回はその準備的な内容です。基本的に思想というのは自由意志的に生まれてくるものではありません。当時の民衆思想(社会思想)との絡みのなかで捉える必要があります。そのため、この回では社会思想的な背景について主に書いています。

編集者、ライター。1986年生まれ。2010年からカルチャー誌「PLANETS」編集部、2018年からは株式会社LIGで広報・コンテンツ制作を担当、2021年からフリーランス。現在は「Tarzan」(マガジンハウス)をはじめ、雑誌、Webメディア、企業、NPO等で、ライティング・編集・PR企画に携わっています。
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