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こんなポイズンな世の中で新しく取り組むことをまた一つ発見した件 | にどね研究所

こんなポイズンな世の中で新しく取り組むことをまた一つ発見した件

技術ブログ

公園を散歩していたら、遊具に立入禁止テープがベタベタに貼ってあって全然使えない感じになってました。

運動不足が深刻です。僕も、通っていたジムが閉鎖になってしまったので筋トレができなくなってしまい、どうしようかなと思ったんですが、そういえば以前筋トレ関連本で『プリズナー・トレーニング』っていう本がスマッシュヒットしていたのを思い出して、買って読んでみました。

ちなみに僕が買った当時は普通にAmazonで在庫切れしてて草ァ!と、なりました。

同じようなこと考えてる人がたくさんいるんですね。

最初Kindleで買ったんですが、結局、物理でも買いました。

そもそも自重トレとか無意味じゃないの?という疑惑

これって要は自重トレの本なんですね。

「監獄で囚人でもできるトレーニングだ」と。だからプリズナー・トレーニング。

ウエイトトレーニングをやってる人ほど、自重トレを信用してない傾向があると思います。

世の中で紹介されているいる自重トレって、負荷が軽過ぎて、「これ時間ばっかりかかって効率悪いんじゃないかなぁ?」と思うわけですね。部活でやる腹筋とか背筋とか腕立てって、何十回もやるわけで、そのわりには効果が低いなと。

例えばウエイトトレーニングの方が10回3セットとかで済むし、時短になるなと思ってました。

しかしプリズナートレーニングを読んでみると

この本にはそういった、自重トレの常識を覆すようなことがいくつか書いてあります。

プリズナー・トレーニングで、最終的に目指されているのは例えば

  • 片腕による腕立て
  • 片足でのスクワット
  • 片腕での懸垂
  • 真っ直ぐ立った状態で後ろに倒れてブリッジ
  • 逆立ち状態での腕立て

とかです。

実際にやってみるとかなりきついし、できないのもけっこうあります。

ただ、このトレーニングで僕がいいなと思ったのが、筋力だけではなく腱(けん)とか関節を強くすることができるってところなんですね。たしかにウェイトトレーニングだけでは腱や関節の強化って難しいです。

基本的に僕は筋肉モリモリになりたいのではなく、自分の身体を自在に扱えるようになりたいと思ってやっているので、柔軟性とか可動域とかをかなり気にしながらトレーニングしています。

ちなみにプリズナートレーニングで紹介されているトレーニングは、古代ギリシアの時代からあるもので、キャリステニクスっていうらしいんですね。かっこいいですね、キャリステニクス。

プリズナー・トレーニングはどんなステップでやるのか

著者のポール・ウェイドさんが言っているのが、プリズナー・トレーニングにはおおまかに6種類の種目があると。それをビッグ6というらしい。ベンチプレス・スクワット・デッドリフトをビッグ3といいますが、それと似た種目3つ+それ以外に3つの種目があるということなのです。

ビッグ6は下記の6つです。

  1. プッシュアップ=腕立て=ベンチプレスに相当
  2. スクワット=これはもちろんスクワットに相当
  3. プルアップ=懸垂=デッドリフトの広背筋部分に相当(?)
  4. レッグレイズ=腹筋
  5. ブリッジデッドリフトの姿勢制御部分に相当(?)
  6. ハンドスタンド・プッシュアップ(逆立ちしての腕立て)=ショルダー・プレスに相当

という感じです。

この6種類をやれば、BIG3部分のアウターマッスルにプラスして、バランス感覚・姿勢制御などの、いわゆる「運動神経=コーディネーション能力」、そしてインナーマッスルを鍛えることができ、かつ関節や腱など怪我の発生しやすい箇所も鍛えることができるらしいです。

いきなりハードなやつをやってはいけない

ポール・ウェイドが繰り返し強調しているんですけど、こういうゴールになる種目をいきなりやってはいけないと。

ビッグ6それぞれがサブカテゴリとして10ステップに分かれていて、まずはステップ1から辛抱強くやんなさいって言ってるわけですね。

プッシュアップのステップ1は「ウォール・プッシュアップ」

プッシュアップなら、壁に手をおいて腕立てっぽい動きをするウォール・プッシュアップってのがステップ1です。これ、数十キロのベンチプレスと比べるとめちゃくちゃラクすぎて物足りないんですが、ポール・ウェイドは「それでもやれ」と。

最初の簡単なやつから少しずつやって、腱や関節を強くしてからステップアップしていけ、ってのがポール・ウェイドの論なのです。

スクワットのステップ1は「ショルダースタンド・スクワット」

スクワット種目のステップ1は、「ショルダースタンド・スクワット」ってやつです。

肩逆立ちになって、足を伸ばした状態からおろして膝をおでこにつけて1秒静止、そしてまた足をまっすぐに上げていく。これの繰り返しなんですが、正直、脚にあんまり来ている感じがしません。

でも、肩逆立ちしながらスクワットの動作をするのはバランス感覚も必要だし、しかも可動域は通常のスクワットよりも大きい。これでも膝がパキパキいいますが、通常のスクワットよりは全然危険そうでないし、徐々に可動域が広がって、腱や関節が強化されるというのは、それはそうかも……?という気がしています。

プルアップのステップ1は「ヴァーチカル・プル」

プルアップのステップ1はヴァーチカル・プルって種目で、柱に捕まって、体を柱に引き寄せるってやつで、これもめちゃラク。でもゆっくりと回数こなすといい感じに筋肉……だけでなく腱と関節に刺激が来ている感じがします。

レッグレイズのステップ1は「ニー・タック」

ニー・タックは、椅子に座って足を下のほうに伸ばして、それから膝を曲げながらお腹のほうに引き寄せるってやつですね。これは地味に10回でもけっこうきつい。

ひとまずは上記の4種目をメインにやってみています。

で、残りの2つ、ブリッジと、ハンドスタンド・プッシュアップのステップ1もやってみました。

ブリッジは脊柱への刺激がかなりいい感じ。これは新しい!

ハンドスタンド・プッシュアップのステップ1はいわゆる「三点倒立」ってやつですね。これを初心者は30秒やるんですが、なんか体操みたいでけっこう楽しいかもしれません。

というか全体的に、最後の2種目をやると、おそらくバク転ができるようになるんですね。

僕はもともと運動神経まったくない状態から努力して、「わりと運動できるっぽいキャラ」に進化しましたが、バク転とかそういう本物の運動神経いい人にしかできない種目はできないので、できるようになったらすごい嬉しい気がします。

頻度はどうするの問題

本には1週間のトレーニング計画例も書いてあるんですが、初心者向けのメニューは、2日とかふつうにあけるので間隔が長いなと感じました。でも上級者向けのメニューは毎日やってたりするんですね。

で、僕は実際にやってみて、これはステップ1であれば毎日やってもよいかもと感じました。まあオーバートレーニングになってるかどうかはさすがに、よく身体の状態を自分で感じていればわかるので、そうなりそうになったら最低1日は間隔あけようと思います。

まとめ

今回のコロナの件で、プリズナー・トレーニング的な自宅でできるトレーニングは一層注目されるようになると思います。実際、この本も売れてて、あと楽天とかAmazonをチェックしてみると、自宅で懸垂できる用具とかもすごい売れてるみたいです。まあ僕は懸垂はなるべく公園でやろうと思いますけど……。

自分的には、怪我防止や運動能力向上、自分の身体を自在に扱えるようになるためにはけっこういいトレーニングなんじゃないかと思いました。キャリステニクスって、いわゆる原義的な意味での「体操(体を操る)」というのに近くて、ちょっと武道や格闘技のような要素もあるし、ゲーム性もあるのでエンタメ性高いと思ったんですね。

ジムが営業再開したらジムには行くとは思うんですけど、キャリステニクスは並行して続ける気がします。ポール・ウェイドもウエイトトレーニングには批判的ではあるけど、否定はしてないですしね。

で、僕は、今もうできるからといって片足スクワットや片手懸垂のようなハードなやつから始めるのではなく、ポール・ウェイドのいうように、めちゃくちゃ簡単なステップから徐々に慣らしていこうと思います。

最初のステップは別に運動習慣のある人でなくてもできるやつなので、気軽に始めてみるのもいいかもしれません。

(追記)

始めて2週間経った経過報告を書きました。

プリズナートレーニング(キャリステニクス)始めて2週間の途中経過報告

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本記事の執筆者は中野ケイで、編集者・ライターやその他いろんな仕事をしています。本記事を執筆している2021年3月現在、PLANETSにて、「文化的な視点から野球を捉える」がコンセプトの連載「文化系のための野球入門」を月イチで連載中です。こちらの連載では文化論としての野球、について書いています。

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