北海道・旭川の旧第七師団/陸上自衛隊旭川駐屯地に行ってみた

地理

最近ふと思ったのですが、いろんな場所に行ったときにたくさん写真を撮っていて、でも全然公開していないのですよね。もったいないので、ときどき写真入りの絵日記を投稿しようと思います。

今回は、約1年前に旭川に行ったときの写真です。あくまで写真メインで、文章は最低限なので、よろしくお願いします!

旧第七師団(陸上自衛隊旭川駐屯地)の北鎮記念館へ

旭川ではいろんなところに行ったのですが、ひとまず陸上自衛隊旭川駐屯地です。ここは旭川市で大々的に観光資源として活用されているわけではないのですが、普通に旭川駐屯地に電話して「見学したいんですけど」と伝えると、広報官の方々が丁寧に対応してくださり、ツアーを組んでくれることになりました。

僕は以前も自衛隊関連施設を訪れているのですが、そのときに学んだのは、彼らは「自衛隊のことをもっと知ってほしい」と思っている、ということです。国防には国民の税金が使われています。自分たちから積極的に宣伝はできないけれど、しっかりと仕事をしていることを知ってほしい、ということらしいです。

集合場所は、旭川駐屯地そばにある「北鎮記念館」。明治期から旭川開拓と北方防衛の任を担った旧帝国陸軍「第七師団」を顕彰する建物です。第七師団といえば「虎の子の第七師団」と言われ、陸軍有数の精鋭で、対ロシア防衛の拠点としての旭川を象徴する部隊。漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』でも注目されました。
北鎮記念館の中には「第七師団購買部」があり、『ゴールデンカムイ』の鶴見中尉のパネルも。北海道は『ゴールデンカムイ』バブルに沸いているようです。
北鎮記念館、博物館としてはめちゃめちゃ充実してます! 案内は旭川駐屯地の将校さんにしてもらいました。

旭川開拓や対ソ防衛の歴史を知る

明治期、第七師団ができた当初の兵屋。第七師団は屯田兵、つまり開拓団を兼ねていて、旭川開発に従事したそうです。だから第七師団は地元住民から今でも尊敬を集めているのかも。旭川は北方防衛の「軍都」なのですよね。
1939年にモンゴルと満洲国の国境で起こった紛争であるノモンハン事件の模型。モンゴルを衛星国にしていたソ連と、満洲国の実権を握っていた日本との衝突で、足掛け5ヶ月も紛争が続きました。第一次・第二次五カ年計画で急速に工業化を進めていたソ連の機械化部隊(装甲車や戦車など)に、物量で劣る日本が竹槍や火炎瓶まで用いて戦ったのだそう(日本にも戦車は配備されていましたが、ソ連に比べて量が少なかったのです)。今でもこの戦争の存在を知る人は多くありません。
第七師団の領域図。左下のテレビのあるあたりが今の旭川駐屯地の敷地です。まわりの団地のような建物は、第七師団の兵士たちの宿舎。戦後の旭川駐屯地の3〜4倍程度の規模だったことがわかります。本当に屯田兵の街なんですね。
千人針の展示もありました。千人針とは、千羽鶴みたいなもので、戦時中に出征する兵士のため、周囲の人々が針を通して縫った腹巻きです。これをつけていると弾除けになると言われていました。

旭川駐屯地内へ

北鎮記念館の見学後、自衛隊のジープに乗せてもらっていよいよ旭川駐屯地内へ。
駐屯地内を走ると、車窓から戦車が見えてきます。(車窓という言葉に似つかわしくない響き……)
近寄って見学することができました。
これがマックス・ウェーバーの言う暴力装置(Gewaltapparat)か……!射程もかなり長いそうです。
工廠内の輸送用ヘリも見せてもらえました。
ヘリの操縦席に乗せてもらうなど。
最後に隊員食堂でお昼ごはん(自費)。これ、もつ煮込みラーメンなんですが、超おいしかったです!! 栄養バランスもばっちりですね。

旧・旭川偕行社(現・中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館)

駐屯地のすぐ北側には、もともと将校たちの社交場であった「偕行社」という建物が。現在は旭川出身の彫刻家である中原悌二郎の記念彫刻美術館(旭川市立)になっています。こちらも趣のある建物です。
佐藤忠良先生の作品が! 舟越桂さんの作品も所蔵されていました。
こちらが中原悌二郎の作品。非常に力強いです。後ろには、舟越保武さんの「天草の乱」をテーマにした作品も見えます。

川村カ子トアイヌ記念館

川村カ子トアイヌ記念館にも行きました。
アイヌの調度品のデザイン、世界観は本当に素晴らしいです。
アシリパさんもいました。北海道はゴールデンカムイバブル。
敷地内のコタンのなかでは鮭とばの燻しをやってました。鮭とばっておやつとしてもおいしくて、タンパク質の補給ができるのでめちゃめちゃいい食べ物ですよね(ちょっと高いけど)。

まとめ

北海道はゴールデンカムイバブル(3度目)。北鎮記念館の売店にあったタペストリーです。

というわけで旭川駐屯地見学の様子をブログにしてみました。自衛隊見学は意外と歓迎してもらえるので、主権者たる国民として、税金が使われている自衛隊の監視(見学)はしっかりやろうと思います。

ジープで駐屯地内をめぐった際に自衛官の方とお話しして印象的だったのは、「陸上自衛隊は市街戦を想定した訓練もしている」ということです。これだけハイテク戦が進んでいても陸上戦力は「制圧」「占領」などの役割を失うことはないのでしょうね。もちろん暴力(行使せずとも力の顕現としての暴力を含む)や軍隊はないに越したことはないですが、市民としてその意義を学ぶことは重要だと感じます。

旭川はかつては軍都で、いまは芸術の町という打ち出しもしているそう。しかし第七師団から旭川駐屯地へという歴史がある以上、軍都としての性格を失うことはないのでしょう。屯田兵やアイヌとの関係はまさに『ゴールデンカムイ』の世界だと感じました。というわけで今回はこのあたりで。

編集者、ライター。1986年生まれ。2010年からカルチャー誌「PLANETS」編集部、2018年からは株式会社LIGで広報・コンテンツ制作を担当、2021年からフリーランス。現在は「Tarzan」(マガジンハウス)をはじめ、雑誌、Webメディア、企業、NPO等で、ライティング・編集・PR企画に携わっています。
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