to B or not to B(さすがに自分の感覚が古くなっているかもしれない件について)

アイデア

少し前に遭遇した、若干ホラーテイストな出来事について書きます。

ある人に、こんな趣旨のことを言われたんですよね。「あなたのブログ読んでるけど、言葉があんまり選ばれてないですよね? 本当に編集とか広報できるんですか?」と。

最初は「ええっ?」と思いました。ブログにそんなに細かく突っ込まれるのか!? と。で、「僕が編集した書籍や、誰かにインタビューした記事は読まれましたか?」と聞いてみたら、「読んでない」と言うのです。

ええっ、マジかよ……と思いました。

僕からしたら、重視しているのはお金をもらってやってるプロダクト(書籍やメディアの取材記事、企業のプレスリリース等)なので、そっちを見てよ、と思っていたわけです。ブログやTwitterなんて気軽なもので、「僕のことを直接知っている人が主に見てくれればいいや」ぐらいにしか思っていませんでした。そもそも細部まで気を配ってやっていたら続かないから、「とりあえず出す」ぐらいの感じで考えていたのです(これ、15年前のmixi日記の感覚からアップデートされていなかったかもしれません)。

他に、こんなこともありました。ある著名人を取材した記事を出したあと、その記事に対する反応で「◯◯さん(取材対象者)の文章、とっても読みやすいです!」と書いている人がいたのです。いやいや、その記事、著者直しもほぼなかったし、ほとんど全部僕が書いてるんやけど……と、その当時は、思いました。

でもそういう考え方って、同業者などの玄人、もしくは自分のことをよく知っている人の方「だけ」を向いているのですよね。ちょっと厳密な定義は違うのですが、「to B」は重視するけど「to C」はあんまり重視していない、みたいなことに近いのかなと。

補足をすると、構成や編集担当者のクレジットは、書籍の場合は奥付に、雑誌やWebメディアにはどこかに小さく載っていることが多いです。編集・ライターの人はだいたいクレジットをチェックする習慣があるように思います。パッと見は著者や取材対象者の話が面白かったとしても、それをサポートする編集や構成担当者のプロデュース力が優れていて、クオリティの高さに大きく寄与しているケースもよくあるので、「これ、面白いな」と思ったら必ずクレジットを見るのです。

しかし、当たり前ですが、一般読者はほとんどそういう習慣はないのかなと。そもそも編集者やライターが仕事で具体的にどんな工夫をしているのか、業界外の人はほとんど知る機会がありません。だから一般的には「著者がすごい!」ぐらいにしか受け取られていない。これはこれで、ちょっと問題を孕んでいるのかもしれません。特に「編集」という職能の人が何をしているか、どんな技術があるのかがもっと知られると、この社会もより創造的になっていくと思うのですが。……まあ、それはそれとして、自分に関してはもっと工夫しないといけないな、と思いました。

もう7〜8年ぐらい前でしょうか、夏生さえりさんが「自分のTwitterも編集者の目線で編集しよう!」と言っていたんですよね。当時の僕は「そんなの面倒くさいよ」「それってインフルエンサー志望の人だけでしょ?」と思っていたのですが、事ここに至るとそうも言ってられないなと。

じゃあどうするか? という話は、次回また書きます。

(続く)

追記:ちなみにこの記事、タイトルURL、アイキャッチはすべてしょうもないダジャレで構成されていますが、自分で解説はしません!そのあたりは通常営業ということで…。

編集者、ライター。1986年生まれ。神奈川県出身。雑誌、Webメディア、PRコンテンツ等の制作を経て、2021年からフリーランス。PLANETSで「文化系のための野球入門」を連載中です。執筆媒体は「Tarzan」「ダ・ヴィンチ」「朝日新聞デジタル」など。
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