そういえばメディアビジネスをやる上で、わかってる人には常識で、逆に知らない人は本当に知らない原則として、「編集プロダクション業務(つまり下請け)はできるだけやらないようにする」というセオリーがある。
「編プロ業務はできるだけやらない」の理由
編プロ業務はすぐキャッシュが入る反面、レバレッジが効かないから絶対ジリ貧になる。
もちろん最初は、下請け業務から始めなければいけないんですが、いつまでもそれをやっているのはマズイ。
- 下請けをやる
- 元請けをできるようになる
- 自社制作で稼ぐ
の順番でやっていくのがオーソドックスである。
制作会社でいえばピクサーだって京都アニメーションだって、そんな感じでステップを上がっている。
もっとも、僕が前職でやっていたPLANETSは、なんと驚くべきことに最初っから自社制作である。
もちろんコンテンツや企画に自信があったから、編集長の宇野さんに明確なビジョンがあったから成功できているが、要はキメの問題であり、実はいきなり3からやってしまうのが最短でもあると思う。
無限ループから抜け出すために
閑話休題。少なくとも、メディア事業として延々と下請け業務ばかりやっていると、利益率も上がらない→給料も上がらない→人が定着しない→制作物のクオリティも上がらない→採用し直し、のように無限ループにはまっていってしまう。
その無限ループから抜け出すためにも、明確なビジョンを持って自社制作メディアの媒体価値を上げていく必要がある。媒体価値向上ということでいうと、広告モデルでやっていくのであれば、やっぱりPVは必要になる。
ただ、無料の広告モデルは本当にわずかしか儲からないので、本当は有料課金やオンラインサロンが一番利益率がいい。ただ、そのためのブランディングが必要になる。でも正直、ブランディングをやっていくとまだるっこしいので、ある程度のビジョンを置いたら、もうキメで「いきなりやってしまう」のがよいと思う。有料モデルは正直、僕が見ている限りでは、ブランドは後付けでついてくるものだと感じている。
そして、もしクライアントワークをやるのであれば、大手企業や官公庁、地方自治体などから仕事を受けられるようなブランディングが必要である。
しかも、そこでは「制作」は請け負わず、基本的に「コンサルティング」に徹する。
これが、もとの下請けループに戻らないために絶対に必要な条件になると思う。
まとめ
こういうことはそういえば、PLANETSのメディア事業でめちゃめちゃ結果を出してきた当事者の一人として、言っておくべきだった。今後もメディア事業に関しては必要な情報発信はしていかねばと思います。
ちなみにこの記事では、実はメディアビジネスのなかでも、ものすごーーーーーく基本的なことを書いています。
より抽象度の高い内容として、元NHK出版、現在CoinDesk Japanの久保田さんがかなりガッツリ書いているので、そちらも参照してみてください。メディアビジネスの現在が抽象度高く理解できるはずです。
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