こんな記事が朝日新聞に載っていた。
「同人誌/ZINE論争」は「オタク/サブカル論争」? その実態は:朝日新聞
全体的に、極めてどうでもいい論争だと思った(なぜなら歴史の繰り返しすぎるから)。
ただ、自分がZINEカルチャーの場(文フリなど)に行ったらどう思うのかが気になった。
それこそZINEカルチャーは半身の生き方をしている人が多い印象がある。
自分の関心をお金に変えちゃおうという発想は古いかもしれないし、逆に「半身」が普及したらそれがむしろ新しい気もする。逆に、半身どころか0身の元ニートはYouTuberやSNSインフルエンサーなど動画クリエイター系起業家を目指して成功したりしなかったり、あるいはギグワークをしたりして、それでお金に変えている感じもする。
そのへんのパッキリ分かれ具合が気になるかもしれない。
「正業」なるものがある人は、半身カルチャー+静かなる退職(Quiet Quitting)が大多数の最適解ではないだろうか。
しかし正業などない遊興の民Aという人がいるとすると、その人は会社員のように厚生年金や雇用保険とかもしっかり払ったりせず、正業には0身であり、客観的にはかなりデンジャラスである。ウルリヒ・ベックの言う〈個人化〉の最前線にいながら、いろんなものに依存しながら生きている。そのため、「正業に全身全霊」の人と比べるとファーストプレイスはないがサードプレイスはそれなりに豊富である(つまり百姓的)。
丸山眞男的な個人主義モデルはむしろ、こういうノマドライフのほうが相性がいい。半身カルチャー+静かなる退職は将来不安は少ないが分裂症的であるのでそれなりにストレスも多いかもしれない。
①正業に全身全霊=NewsPicks的成長意欲のある新自由主義に最適化した営業マン、②半身カルチャー+静かなる退職=福祉国家・企業社会の庇護を受ける文化系サラリーマン、③ノマド百姓=〈個人化〉の最前線、ということなのかなと思う。
Photo: Arturo AñezによるPixabayからの画像
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