このあいだ、人の紹介でとある偉い人とランチをすることになった。自分がどういう紹介のされ方をしたのかわからないので、待ち合わせ場所で初めて会ったときにどういう挨拶をすべきかわからずまごついていたら、相手方から「◯◯です、よろしく!」と挨拶された。自分のほうがはるかに若輩者なのに、その人は自分から挨拶をする。先手を取るのが早いのだ。いわゆる「JTC」でやってきた人には、こういうチカラがあるのだと思った。自分の方が権威があったりしてもそれを笠に着ず、率直にコミュニケーションをする。
その会は、紹介者の方の同席のもと、僕がいろいろ意見を述べるという趣旨だった。いろんなことを話し、意見が対立することもあった。自分の場合、これまで意見が異なるなぁと思ったら、その反対意見を明確に述べないでやり過ごすという選択肢をとりがちだった。その会では、そういう機会が来たら、むしろ臆せずに明確に反対意見を述べてみようと思って、やってみた。そしたら、その人はうんうんと聞いてくれて、その上でさらに発展的な意見を述べていた。「JTC的な世界」を自分はこれまで甘く見ていたところがあったが、臆せずにかつ相手をリスペクトしながら自分の意見を明確に述べたら意外と聞いてくれるもんだなと思った。
その会が終わった次の日、その人は丁寧にメールをくれた。そういうときに偉ぶらないでキチッとやっていく、どの人にも差をつけずに礼を尽くす。ああ、こういうのが本当のJTCなのかもしれない、と思う出来事だった。
Photo: Mohamed HassanによるPixabayからの画像
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