さてさて、『ふしぎの海のナディア』第2話を見ましたので今回も書いていきます。
主人公ジャンはナディアとパリ万国博覧会で出会い、そしてナディアの持つ宝石「ブルーウォーター」を追う謎の3人組から逃げるのを手助けします。
ジャンの町、ル・アーヴル
第二話では、ジャンの船で、ジャンの家のあるル・アーヴルに向けて、セーヌ川を下っていきます。
ル・アーヴルを調べてみたら、パリの北西の、フランス第2の港湾都市なのだそう。
ちなみに第一はマルセイユだそうです。地中海側の玄関口がマルセイユだとしたら、大西洋側またはイギリス方面の玄関口はル・アーヴルということなんですね。
あと、港湾都市といっても、ル・アーヴルは景観が保存されていてとても美しいようです。というかフランスで、景観がすごい破壊されてる町ってあんまりないのかな? 僕はパリには行ったことはありますが、近代的なビル街はいわゆるモンパルナス地区ぐらいだったように思います。しかもモンパルナスにしても景観としてひどいわけでもない。フランスは街の景観に関してはすごく意識が高いみたいですよね。
それにしても、スタッフは、日本人だと思うんですが、なぜジャンのふるさとをル・アーヴルにしようと思ったんでしょう。行ったことあった人がいたのかな。僕もヨーロッパにロケハンしにいきたいなぁ・・・。
「飛ぶ」ということと男性性
本作では「ノーチラス号」という潜水艦が主な舞台になるわけですが、まだノーチラス号が出てくるのは先。
そんななかでも、ジャンは自分の家で発明・研究に励んでいるわけです。そこで「飛行機を作って乗りたい!」という夢をナディアに語るんですね。
20世紀までの日本のアニメには「飛ぶ」ということへのフェティッシュがよく表現されていて、『ふしぎの海のナディア』もその系譜のひとつなわけです。
たとえば宮崎駿のいろんな作品には「飛ぶ」というモチーフがよく出てきます。『風の谷のナウシカ』も『魔女の宅急便』も『天空の城ラピュタ』も『紅の豚』も、そして最近の『風立ちぬ』に至るまでそうですね。
飛行機というメカに乗って「飛ぶ」というのは、男性性の追求の表現でもあるわけですね。
ただ、本作におけるジャンは、ただ「男らしい」ということを追求して発明に励んでいるわけでもないし、自分の夢を叶えることによって好きな女の子をゲットする、という古典的なボーイ・ミーツ・ガールの物語をなぞっていたわけでもなかったように思います。
ジャンがどのようなタイプの男性性をまとったキャラクターなのか、そういった点も注目して続きを観ていきたいと思います。
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